今となっては上諏訪温泉では唯一かも知れない日帰り温泉、片倉館です。場所は、上諏訪駅から歩いて5分ほど。諏訪湖岸にあります。車で来た場合は、湖岸通りからこの看板が目印です。
片倉館は国の重要文化財に指定されていまして、会館棟と浴場棟の2つに分かれています。諏訪湖岸で製糸業を起こした片倉家が、創業50周年の記念事業として昭和3年に建てたものです。2代目片倉健太郎が欧州を視察して、日本にも欧州のような健康福祉施設をということで建設したそうです。
これが浴場棟です。ご覧の通り、これが日帰り入浴施設とはとても思えない外観です。
営業時間は10:00~22:00(21:30受付終了)で、入館料は大人650円、子供450円です。フェイスタオルは150円、バスタオルのレンタルは200円です。シャンプーやボディソープは備え付けのものがあります。
ここの特徴が、千人風呂と言われているぐらい広い浴槽。さすがに1,000人はムリですが、100人までなら入れるそうです。この千人風呂とは別に、4~5人は入れる大きさの気泡風呂があります。
温泉は弱アルカリ性単純温泉で、無色透明です。ジーン吉本の体感温度的には、千人風呂が約41℃、気泡風呂が約40℃ぐらいでした。無色透明のマイルドなお湯なので、言われなかったらこれが温泉だと気づかないかもしれません。
外観から想像は付くかもわかりませんが、中は完全に洋風建築で、大浴場もやはり洋風です。千人風呂は深さが1.1mありまして、下に玉砂利が敷き詰められています。縁に段差が付けてありまして、この段差に座るとちょうど肩までお湯が来る感じです。なので、千人風呂の底に座ると完全に沈んでしまいます。100人は入れるということなのですが、これは立ったまま入るということなのでしょう。
ゆっくり入れるのは気泡風呂。こちらはややぬるめで、深さは普通のお風呂と同じぐらいです。意図としては、千人風呂が深すぎて、子供だと危ないから作られたのでしょう。それが後に、気泡風呂の装置を取り付けたんだと思います。
館内は、1階がフロントと大浴場、2階が休憩室兼お食事処になっています。これが2階休憩室の入り口なのですが、とても重厚な作りになっています。写真右に進むと、有料の個室休憩室です。
お風呂に入る以前に、館内を見学できるだけでも650円の価値があるんじゃないかと思うぐらいの施設でした。洋風建築の歴史的建造物で、しかも温泉は恐らくここぐらいでしょう。ここは行く価値は十分あると思います。
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