この記事の写真は、写真ACからダウンロードできます
高知市内には、路面電車が走っています。元々は土佐電気鉄道と言っていたのですが、近年高知県交通と土佐電ドリームサービスと事業統合して、とさでん交通になりました。以降この記事では、土佐電鉄と表記します。
高知駅前-桟橋通五丁目の桟橋線、伊野-はりまや橋の伊野線、はりまや橋-後免町の御免線の3つの路線がありますが、伊野-はりまや橋-後免町は直通運転しています。
この土佐電鉄、迷な要素が色々ある路面電車だったりします。
これが運転台なのですが、注目すべきは右側。なんと、タブレットが置いてあります。タブレット(通票)というのは、単線区間を走るための通行許可証のことです。
単線で、列車同士の行き違いができない区間(ここでは専門用語を使って、閉塞区間と言います)ごとに、○・□・△などのマークがついたタブレットが1つずつあります。で、閉塞区間ごとに定められたマークがついたタブレットを持っている列車でないと、当該区間に進入してはいけないというルールになっているんです。
タブレットは、列車同士の行き違いができない区間ごとに1つだけ。なので、ちゃんとルールを守れば、列車同士の行き違いができない区間に2つ以上の列車が入ることがありません。なので、単線でも列車が正面衝突することがない・・・というわけです。
このタブレットを使う方式、単純・・・というか原始的な方法でして、今となってはかなり珍しい方式です。しかしながら、土佐電鉄は未だにタブレットを使っていまして。電車同士がすれ違えるところで、次の閉塞区間へ進むためのタブレットを交換するんです。
また、他県民だったら「うそでしょ」って突っ込みを入れたくなる電停がありまして。なんと、この写真の、トラックの手前にある囲いが電停です。
道路交通法上、路面電車が停留場に停車し、乗客が乗降している間は、車は停留場の手前で停止しなければならないルールになっています。しかし、問題は電車が来るまでどこで待つか。この道路は仮にも国道で、車の通行量もそこそこありまして、この囲いの中に立っていたら車にはねられること間違いなし。だからと言って、他に待つ場所らしいところはなく。いや、この電停は怖いですねぇ。
近年、新型の低床式車両を導入するところが増えている中、土佐電鉄は経営が苦しいのか、なかなか新車を導入できないでいるみたいです。いずれにしても、安全地帯がなく、道路の上にある停留所はどうにかして欲しいものです。
そんな土佐電鉄の動画を撮ってきました。よかったら見てくださいね。
よろしかったら、写真素材ダウンロードサイト【写真AC】にもお越しくださいませ。当サイトの写真の一部を配布していまして、商用利用も可能です