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金沢駅から北陸鉄道浅野川線に乗る場合、北鉄金沢駅から乗ります。では、北陸鉄道石川線はと言うと、北鉄金沢駅から乗れないんですね。
「なんだよそれー」
・・・て言わないでくださいね。実は北陸鉄道って、浅野川線と石川線がつながっていないんです。だから北鉄金沢駅から乗れないんですね。
では、石川線ってどこから出ているのかというと、野町駅から出ているんです。
野町駅は、にし茶屋街から程近いところにあります。
まずはにし茶屋街のメインストリートを終点まで行きまして、右に曲がります。
すると、クランク路があるので、ここを左に曲がります。
曲がった先は、ご覧の通り。どう見ても、普通に住宅街です。こんなところにターミナル駅があるとは思えないのですが、野町駅はこの先にあります。
はい。野町駅に到着です。
ホームです。北鉄金沢駅と同様、2本の列車が折り返せるようになっている・・・のではなく・・・
一本は踏切のところで切断されていまして、写真右側の1本しか使っていません。いくら便数が少ないからと言って、線路を切断する必要はないんじゃないかと思うのですが・・・
駅舎の中です。一応駅員さんがいる駅でして、列車の発車時刻が近づくと、扉が開いて改札が始まります。
ICOCA・PiTaPa・Suicaなどの交通系ICカードは使えません。それならまたわかるのですが、北陸鉄道ではICa(アイカ)と言って独自のICカードがあるのですが、北陸鉄道石川線では使えないんです(なんでやねん)。なので、改札口にはICカードリーダーもありません。
駅舎の中は待合室になっていて、自動券売機があります。
待合室の中には、バス電車接近表示システムがありまして、電車やバスが近づくとわかるようになっています。が、電車よりもバスの方が上に書いてあるって、バスの方がメインってことなんじゃ・・・
改めまして、駅舎です。電車の駅とバスターミナルが一体になっています。
で、こちらが駅に隣接しているバスターミナルです。アーチ型になっているのは、バスがUターンしやすいようにするためと思われます。
バスターミナルの中です。自動販売機が並びます。
・・・で、金沢駅から野町駅に行く場合、どこからバスに乗ればいいのか。金沢駅バスターミナルののりば案内を見ても、野町駅って載ってないんですね。
「何だよそれー。北鉄バスって、同じ北陸鉄道のグループ会社なんじゃないの?」
実は野町駅に行くバスって、金沢駅西口から出るんです。なので、この案内には載っていないんです。(・・・て、この時点で野町駅って冷遇されているように見えるのですが)
更に、こちらは野町駅バスターミナルの時刻表なのですが、日中は1時間に1~2本ぐらいしかバスがないんですね。しかも・・・
野町駅の近くに野町バス停がありまして、こっちの方が便数が断然多いんです。ああ、野町駅ってバスにも見放されているってことかぁ!?
・・・で、野町バス停に行きます。
野町駅前のバス通りの、緩い上り坂を歩いていきます。
歩いた先に、野町3丁目交差点があります。
野町3丁目交差点の先に、野町バス停がありました。片町・香林坊・近江町市場・金沢駅へはこっちの方が便利です。
ちなみに、野町バス停付近も普通に住宅街で、どう見てもここが繁華街のようには見えないです。もっと言うと、(野町駅前もそうですが)コンビニすらありません。
では、なぜこんなところにターミナル駅があるのか。
その昔、金沢市内には金沢市内線という路面電車が走っていまして、路面電車に乗れば野町駅と金沢駅の間を行き来できたのです。それが、路面電車が廃止になって、路線バスに置き換わった結果、石川県は北陸3県で唯一路面電車のない県に成り下がってしまいまして、浅野川線と石川線は分断されてしまったのです。
JR金沢駅のすぐ隣にあった北鉄金沢駅はともかく、にし茶屋街が近いとはいえ、金沢の主たる観光名所からも繁華街からも離れた所にある野町駅はというと、ご覧の有様。鉄道とバスのターミナルとして活用されている状態からは程遠い感じです。
ちなみに、野町駅の2つ隣に新西金沢駅がありまして、新西金沢駅からJR線(あ、今はIRいしかわ鉄道線ですね)の西金沢駅に乗り換えできます。
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