ずっと前から行きたいと思っていたのですが、念願かなってようやく行くことができました。奥秩父にあります、三峯神社です。
では、なぜ「ようやく行くことができた」かと言いますと、三峯神社は三峯山にありまして、最寄り駅は秩父鉄道の三峯口駅なんです。しかし、駅名とは裏腹に、三峯神社までは10km以上離れていまして、とてもじゃないけど三峰口駅から歩ける距離じゃないんです。なので、西武秩父駅か三峰口駅からバスということになるのですが、土・日・祝日でさえ1日5往復。平日や冬季は更に便数が減るんです。なので、列車・バスでの到達難易度がかなり高く、今回は車で行ったというわけです。
秩父市街からは、かなりの山道を車で登っていきます。三峰山の駐車場は有料で、普通車で510円です(これが事実上のお布施とも思えなくもない)。しかも、三峯神社までは駐車場から歩いて15分ぐらいかかります。看板の矢印は右を向いていますが、左の方が近道です。
10月下旬から11月上旬が、紅葉のシーズンです。秩父市街はまだまだなのに、ここではもう紅葉が始まっていました。やはりそれだけ標高が高いところにあって、気温も低い分、紅葉が進みやすいということでしょうか。
三峯神社の入口では、鳥居がお出迎えしてくれます・・・と、これはどこの神社でも同じなのですが。三峯神社の特徴は、この鳥居の柱が全部で四本ありまして、本来の鳥居の両側に小さな鳥居がある感じになっています。三峯神社は「三つ柱の鳥居」と呼んでいます。
ここから更に奥へと参道を歩いていきます。この日は霧が立ち込めていまして、幻想的な雰囲気でした。
しばらく歩くと、随身門があります。別名は仁王門です。門には「三峯山」と書かれていまして、三峯神社がある三峯山そのものが神聖なる山であるというのを感じます。また、なぜか「三峰神社」と書かれています。
更に奥へと進みまして、石段を登った先に、鳥居があります。珍しいのは、この鳥居が青銅であるということ。この青銅鳥居は弘化2年(1845年)に建立されたものでして、江戸深川から奉納されたものだそうです。
境内は霧に包まれていまして、しかも紅葉がそろそろ見ごろを迎えるという、よほど運が良くないとこれは見れないんじゃないかなって思うような、幻想的な光景が広がります。
まずは、手水舎で両手を清めます。白がベースになっているものの、かなりカラフルです。日本の神社というよりは、中国のお寺に来ているような錯覚を起こします。
いよいよ拝殿にお参りします。こちらも、日本の神社としてはど派手な色合いです。両側には、神木が立っています。
三峯神社の境内自体が古木・大木に囲まれていまして、ここがパワースポットであると感じます。嬉しくない人がいるとすれば、スギ花粉症の人ぐらいだと思います。で、社殿の左右には大きな杉の木がありまして、これがご神木です。鎌倉時代の畠山重忠公が奉献されたもので、樹齢800年と推定されているそうです。
三峯神社の境内にある、神楽殿です。神様の御心をお慰め申し上げるため、ここで舞(神楽)が行われるそうです。三峯の神楽は霧の流れる境内にひびく笛と太鼓の調和が良く、その撥さばきによって宮本武蔵が二刀流を開眼したと伝えられています。確かに、この日の三峯神社も霧に包まれていました。宮本武蔵が二刀流を思いついたのも、ちょうどこんな感じで霧が立ち込めているときだったのでしょうか。
拝殿から5分ほど奥に進んだところに、縁結びの木があります。
ここで箱から2枚の紙を取り出し、1枚目に自分の名前、2枚目に相手の名前と願い事を書き、名前や願い事を書いた面同士を合わせてこよりを作り、願い箱へ収めた後にご神木へお参りすると、縁結びの願い事がかなうと言われています。お参りも去ることながら、2枚の紙をよじってこよりにする時点で結構勇気が要るわけで、なるほど縁結びに良さそうですね。
境内の高台には奥宮遥拝殿といって、三峯山を見渡せる見晴らし台があります。晴れていれば、ここから妙法ヶ岳が見えるらしいのですが、この日は霧で何にも見えませんでした。もっとも、こういう霧の三峯神社を見る方が難しいはずで、これは絶対に運が良かったんじゃないかって思ったりします。
いずれにしても、ずっと前から行きたいと思っていたのですが、こうして三峯神社に行くことができて、感無量です。これは苦労してでも行く価値はあると思います。
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