この記事の写真は、写真ACからダウンロードできます
京阪神地区から山陰本線を通って、城崎温泉へ行く特急は、2種類あります。京都駅発の特急きのさきと、新大阪駅発の特急こうのとりです。
特急きのさきは、京都駅を出ると、二条-亀岡-園部-綾部-福知山-和田山-八鹿-江原-豊岡-城崎温泉の順に止まります。東京・名古屋方面から行くのであれば、こっちの方が近くて、若干お値段が安いです。
きのさきもこうのとりも、同じ電車を使っています。これは、新しい方の電車です。写真は、グリーン車・・・ていうか、グリーン席(半分がグリーン車で半分が普通車)です。座席は3列で、グリーン車なのに4列でグリーン車料金をぼったくろうとするJR東日本も見習って欲しいです。
普通車のシートは、こんな感じです。山陰本線の特急って、長らくお古ばっかりだったので、こんなにきれいな新車が走ってるって驚きですね。ちなみに、ディーゼル特急時代は特急あさしおだったのですが、電化されて愛称が特急きのさき・・・て、何とも味気ない名前に変わってしまいました。
普通車でも、車いす対応の席は、一人掛けです。
シート背面です。新しい特急だけあって、テーブルは大きめ。しかも、コートフックまでついています。これでドリンクホルダーがついていたら嬉しんだけどなぁ・・・と思ったら・・・
なんということでしょう。肘掛収納式のテーブルまでついてるんですね。大きさはかなり小さいとはいえ、これだったら座席を向い合せにしてもテーブルが使えるというわけです。恐るべし、JR西日本。
・・・でもって、特急こうのとりです。特急こうのとりは新大阪から福知山線を経由して、城崎温泉へ行きます。某元兵庫県議会議員が架空請求のターゲットを城崎温泉にしたのは、この列車の終点が城崎温泉駅だったからではないかという説があります。
特急こうのとりは、新大阪駅を出ると、大阪-尼崎-宝塚-三田-篠山口-柏原(こう書いて「かいばら」と読む)-福知山の順に止まり、福知山駅で山陰本線に合流します。(山陰本線の停車駅は、特急きのさきと同じ)
特急こうのとりも、特急きのさきも、同じ電車を使っています。これは、古い方の電車です。車内は、いかにも国鉄の特急電車って感じの座席が並んでいます。
特急こうのとりって、ディーゼル特急時代は特急まつかぜでした。それが、電化されたときに愛称が変わって、特急北近畿・・・て、いや確かに北近畿に行くんですけど、なんでそんなに味もそっけもない名前なのって突っ込みを入れたくなる名前に変わったんです。それが、特急こうのとりに変わったんです。
「だったら最初から、特急こうのとりにしなかったのはなぜ?」
恐らく、国鉄は特急ときで懲りたからでしょう。新潟行きの特急に、新潟県を代表する鳥だからということで特急ときとつけた結果、「絶滅寸前の鳥の名前を付けるなんてヒドイ」と新潟県民からひんしゅくを買ったんだそうです。こうのとりも兵庫県北部を代表する鳥ではあるのですが、絶滅危惧種でして、新潟県民と同じ反応が予想されたので、特急こうのとりとつけられなかったのでしょう。
絶雌危惧種という意味では、この車両も絶滅危惧種です。この国鉄時代の特急電車のシートを見るのも久しぶり。いや、これが最後かもしれません。本当だったら、シートの後ろのぽっちの付いているあたりに灰皿があったのですが、時代の流れとともに禁煙車になり、灰皿は撤去されてしまったようです。かつての特急雷鳥も、特急白鳥も、こんな感じのシートだったんですけどねぇ。
よろしかったら、写真素材ダウンロードサイト【写真AC】にもお越しくださいませ。当サイトの写真の一部を配布していまして、商用利用も可能です